弁護士が見た不幸な相続と笑顔な相続

紛争解決を中核的業務の1つにしている弁護士の立場から、「不幸な相続」と「笑顔相続」との分かれ目についてお話ししたいと思います。
「不幸な相続」とは、読んで字のごとく関係者が皆不幸せな状態に陥ってしまうような相続のことです。不幸な相続が発生してしまう主な原因は、遺言や信託等を活用して生前のうちから財産承継に関する考えを形に残していなかったため、法律による形式的なルールしか遺産の分け方に関する判断基準がないことが挙げられます。
したがって、被相続人の方がお元気なうちに遺言や信託等を通じて財産承継に関するご自身の意向を残しておくことが大切になります。ただし、例えば被相続人が遺言を書いていても、その遺言が無効だとして争われるような場合もあります。このようにもめてしまう要因について、私が弁護士として相続問題に関与する中で感じるのは、『もめるケースでは、双方が相手に対して強い嫌悪感を持ち、相手の話を聴こうとしない』ということです。

双方が納得しない限り決着しない

よく誤解されることですが、遺産相続に関する民法上のルールは、被相続人が遺言や信託等の方法により自らの意思を明確に表明していない場合で、且つ、相続人間の協議ではどうしても合意に至ることができない場合に、他に決める方法がないのでやむを得ず当てはめる基準であり、絶対的な基準ではありません。 極端な話、遺言等が残されていなかったとしても、相続人同士が『双方が納得しない限り決着しない』という大前提を忘れずに、お互いの話をきちんと最後まで聴くことができ、なるべく双方が満足できる道筋を探そうという気持ちで協議を行えば、紛争にならずに「笑顔相続」で終わることは十分に可能です。
もちろん、感情的な対立があったり、長期間疎遠な状態が続いていたりする場合には、お互いの話をきちんと最後まで聴くという過程が困難である場合もあるでしょう。そんな時は、客観的かつ冷静に双方のお話を最後までお聴きできる弁護士にご相談ください。安易に法的手続に頼るのではなく、双方が納得いくまで弁護士が十分にお話を聴くことで、思いがけない解決策がみつかるものですよ。

阿部竜司法律事務所

弁護士
阿部竜司(あべ りゅうじ)
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